さよならもいわずに

地方都市でほそぼそと暮らすあるギターボーカルの人

ミオヤマザキの「バンドマン」が鼻につくのはなぜなのか

今日は音楽の記事的なやつです。

 

週に1回、うちには金沢のバンド、One Shot!One Stake!のギター、りゅうたろうってやつがチャイムなしで家に入ってきてくだらない話を朝6時までするっていうのをやります。僕はその日バイト遅刻します。

内容ってもんも本当くだらないもんで「こんだけバジリスクネタ流行るなら陰陽座流行ってよくない?」とか「朝子とRei、付き合うならどっち?」とかそういうことばっかなんですけど。

 

今週は違った。

神妙な顔をしてりゅうたろうは言う。

「おい、なんか最近”メンヘラバンド”の定義が違ってきたらしいぞ」

なるほど、僕も聞いたことあります。なんかミオヤマザキとかそういうのらしいね。

 

バンドではウザいくらいの笑顔で高速ビートに合わせて速弾きしてる彼は彼で、THE BACK HORNがルーツにあるギタリスト。排水口に詰まった羽の折れた天使に精液ぶちまけてるのに感動してきたタイプ。

そんで俺はSyrup16g教の信者。愛されたいと言う名の幻想消去してきたタイプ。

 

「メンヘラバンド」というものには少しばかり敏感になりまして、2人で聞いてみたわけです。ミオヤマザキ

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「こいつ結果彼氏いるじゃん!」「五十嵐隆くんなんて人と話せないんだぞ!」「人間に絶望して要求を諦めるべきでは?」などの感想が飛び交いました。

結局は「私とあなた」の2人で完結する”かまってメンヘラ”であって「人間全体」まで及ぶかどうかとか、「死にたいって言う感覚さえまず麻痺してる」とかそういうのが俺らの好きなメンヘラと違うな、という結論に至りました。

それでこの話は終わり。

終わりなんだけど、ついでに聞いたミオヤマザキの「バンドマン」って曲。

アレがもうほんと、おしまいって感じでした。

 

 

誰のこと?

バンドマンってどっから言っていいの?っていう問題はもうめんどくさいからこの際なし。それは味噌汁'sに任せる。

一応、僕も自分の曲をレコーディングして売って、月3回ペースくらいでライブして、他県でもライブして…っていうのを経験してるのでバンドマン側としてここからは意見させていただきます。

 

こんなバンドマンいるの?

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うるせ〜〜〜〜〜〜〜〜全部うるせ〜〜〜〜〜〜ほんまなに?お前誰だよ

 

「CDなんて売れないから!」
「あいつらも一発屋。もう消えたな」
「メジャーデビューも意味ないよな」って
まず行ったこともない奴が 言うなよ

いやお前は行ってるから言えるっていう意味ですか?は?何様?行ってるか知らないけどさ。

メジャーデビューも意味ない、意味ないと言い切るのはまぁ確かに変かもしれないけど。じゃあ「意味ある!」と反論してよみたいな。

口ばっかでかい奴はサムい。俺とか。「あのバンド、低迷したね」とか、ファンに言わせたら超いい音楽なわけだしやってる本人たちもかっこいいと思ってやってるわけだし勝手に「低迷とか言うな」ってなる。わかるよ。でも冷静な分析の上の事実だった場合どうすんのさとか個々人の感想で単純につまらなくなったっていうのはまあ…ほっといてよ…お前にそんな言われる筋合いはねえよ…

 

バイト先の愚痴言って
「ヤバい、金が無い」とまた嘆いて
下らない飲み比べでベロベロになって肩を担がれて自宅に帰れば

わかる。バンドマン、死ぬほど飲むしそれに金がない。

THE NOVEMBERS小林もカントリーマアム1日1個生活をしてたことあるとか。ちゃんと食べてよね。

機材、ノルマ、スタジオ代…死ぬほど金がかかるくせに飲み会だけはちゃんとやる。n次会までやった挙句、朝の河原でまだ飲むとかする。

するけど、「下らない」って言い切るのやめてあげてよ。

お前、鬼ごっこしてる子供に「いやこれ体力の浪費じゃん」って言うかよ言わねえだろ。その時々を本人たちはエンジョイしてるんだよ。それでよくない?それともなに?ミオちゃんは飲み会に呼ばれないから妬んでるわけ?じゃあ今度一緒に飲もうよ。

 

極めつけがこれ

一人の女も守れない奴に
何を守れるっていうんだよ

いやそれお前の彼氏(もしくは知り合いか何か)の話やないかい!

諸悪の根源はこれ。1人のダメ人間を「バンドマン」という大きなくくりで、さもこういう人たちばかりですよと歌ってるのが鼻につく。

結局「友達のA子ちゃん(もしくは自分)の彼氏がバンドマンでヤバイ」っていうのがこの1文から見える。

別に女に食わせてもらってるのがバンドマンじゃないじゃん。フリーターも会社員も無職もヒモもいるよ。そういえば昔、小学校の教師やってる人と対バンしたことがあって「体育館でみんなでサークルモッシュするのが夢」って笑顔で言っててとってもいいなって思いました。

そもそも何かを守るためにバンドマンってバンドしてるんですか?

別に世界中、日本中のみんなを守りたいっていうモチベーションでバンドやってる人いなくないですか?守りたいのは自分の生活とアイデンティティだよ。

 

どうせ3年後は誰も覚えちゃ
いねーよ いねーよ
上を向け 胸を張れ
思った事くらい口に出せ

いやだから思ったことが「金なくてヤバイ」なんだよ。別にバンドマンだって人間だから24時間「音楽で人類を救いたい」って考えてないよ。その幻想どうにかした方がいいよ。俺は年中「うわシングルコイルの季節だ」って言ってるよ。思ってることですこれが。

 

長ったらしく書いたけどつまり

一人のだらしねえバンドマンを「これがバンドマンです!おらバンドマン達!シャキッとせい!」って言うもんだから「いや〜僕は違いますけど…てか誰?」ってなるから違和感が生まれるわけだね。

そもそもバンドマンだって、入れ墨だらけのガチ怖ロックンローラーもいれば教室の隅で文庫本静かに読んでそうな奴とか、色んなやつがいる。スクールカーストの上位も下位も番外もバンドマンなわけで。

「そんなバンドマンばっかりじゃないよ」っていう反論は当たり前のことだけどすごく思ってしまうわけです。

タイトルを「私の彼氏」にするべきでは?

サブカル女子

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ここまで書いて思ったんだけど、これキュウソネコカミの「サブカル女子」と同じ構図じゃん。

サブカル女子あるあるを並べてるかと思いきや、「いやもうそれ個人だろ」って思う特徴を歌っちゃう。ツアーを組まないでインドに行くサブカル女子って”あるある”なのか?俺が田舎者だから知らないだけか?

「ブスではない、いやかわいい」って最後に持ち上げるのと「本気で追いかけて掴んでみろ なぁ」ってけなしてたかと思いきや鼓舞する構図もなんとなく似ている。

 

でもキュウソネコカミは鼻につかない。ミオちゃんは鼻につく。なんでかな?俺がサブカル女子じゃないから?

もしかしたらサブカル女子当人が「は?こんなんサブカル女子じゃないし。キレた」ってなってるかもしれない。そのような方はご一報ください。

冷静に考えると「サブカル女子」は特徴を羅列してるだけに留まってる。「細美武士に首ったけ」まで言っても「エルレ懐古主義でMONOEYESは認めなくてうるさい」までは言ってない。「その一眼レフ売ってしまえ」とか命令もしない。

でも「バンドマン」は「下らない」とかネガティブな形容詞も使うし「言うなよ」とか「口に出せ」とか命令形を使うもんだから当人が「いきなり何?」ってなるわけだ。

 

指示されても困るよね。急に批判されても困るよね。

わかりました。急にズイッと上から言われて僕はビビったわけです。

仲良くなろうよミオヤマザキちゃん。君も音楽好きならそんなキツい言い方しなくていいじゃん。僕ら同志じゃん。

 

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あれ?もしかして付き合ってるのクリトリック・リスなの?